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「未来の仕事の自信と実績をつくる 働く社員のためのキャリアプラン」 担当講師対談

本原稿は2014年3月20日産能セミナールーム(東京)で実施しました特設セミナー、「未来の仕事の自信と実績をつくる 働く社員のためのキャリアプラン」の『先輩社員から学ぼう!』のセッションでゲストスピーカーと講師による対談の様子を中心にまとめています。
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ゲストスピーカー:
株式会社トクヤマ 人事グループ(人財開発)
永原 文恵 様
講師:
学校法人産業能率大学 総合研究所兼任講師
小紫 恵美子

コース転換でキャリアの大きな転機、「甘い目」から「できて当たり前」に変わる

小紫:  定年まで働くことを意識されたのはいつですか?
大きな会社に入るということはその気持ちは最初からあったのでしょうか?
永原:
A3-5 
私の場合は一般職から総合職のコース転換が一つの契機になりました。
ちょうど復帰したころにコース転換の試験制度ができました。ただ試験も難関で合格率は1割程度でした。私は試験制度ができて4年目にチャレンジしました。なぜ、そこまで時間がかかったかというと自信がなかったということもあります。
コース転換して初めて男性社員と同等に扱われることに気づきました。これまでは女性だからということで社内でも甘い目で見られていたのかもしれません。コース転換をしてからの周囲の期待は「総合コースなのでできて当たり前」に変わりました。その当時が私にとっても一番プレッシャーのかかった時期です。
小紫:   プレッシャーがありながらもこれまでやってこられたということは、自信がついたということではないでしょうか。自信がつく過程を教えていただけますか?
永原:

 自信がついた過程ですか?これまであまり考えたこともなかったです。
これまではプラントのしくみも分からず、頼まれた仕事をするだけでした。
職場では毎日安全会議があります。朝の運転、夜の運転の前に引継ぎが行われます。その会議に参加しても、会議で運転員の人が話している言葉の意味が分かりませんでした。そこで公害防止管理者の勉強をすることで、言葉の意味が分かるようになって、運転員の人と会話ができるようになりました。運転員の人と話すことで、職場の何が問題で、自分が職場ですべきことが分かってきました。やがて職場の改善提案の会議の進行などの仕事を担当するようになりました。これまでは会議に出てもその言葉の意味も分からなかった私にとっては大きな変化です。このように“できなかったこと”がだんだん“できる”ようになったことが自信がついた過程でしょうか。
今から考えれば私の場合、「できない」「やったことがない」仕事でも断らなかったことが現在につながっているような気がします。できない仕事の依頼が来るのは良いチャンスなので、これはみなさんにも前向きに受けてもらいたいものです。

小紫:
A2 
 仕事をしていると無理難題はやってきますよね。
私も独立したての頃、自信がないことに限って依頼されることが多かったです(笑)。
仕事を依頼する方もその人ができないと思ったら、今後仕事を依頼してきません。
永原さんのように「できないこと」に対しても面白いと思えるのが仕事を広げていくコツだと思います。永原さんは面白いこと、分かったら楽しいことが積み重なってコース転換につながったのではないでしょうか。

では、次に仕事と生活も大事にしていかなくてはならない現在、うまく工夫されていることは何でしょうか?
永原: 私は完璧主義ではないので、家事についても手抜きをしながらやってきたという感じです。
総合コースになった頃は子どもを保育園に預けていました。子どもがインフルエンザになったことがありましたが、それでも私はどうしても外せない仕事があり子どもを迎えに行かず仕事を続けていました。それくらい子どもをきちんと見れていません。そのことは今でも子どもに言われます(笑)。
私は父と母が亡くなっていたので、実家に子どもを預けることができませんでした。困ったことがあると子どもが保育園に通っていたので、保育園で一緒になったお母さんの知り合いに子どもを預けました。先日、その同級生の家に遊びに行った際、昔預かってもらった話を懐かしくしました。


仕事、家庭、地域活動に共通点をつくり、機会を活かして活動範囲を広げる

小紫: 永原さんは農家をされていると聞いていますが、米作りにもそのような考えは活かされているのでしょうか?
永原: 自宅は兼業農家です。
父と母が農家をやっていて亡くなったので私が後を継ぐことになりました。
最初は米作りのことは全く分からなかったので、近所の親切なおじさんに丁寧に教えてもらっていました。せっかく教えてもらっても、やはり初めての農業なのでなかなかうまくいかず焦りもありました。でも夫と相談して、自分たちのできる範囲でできるようにやろうということになり、自分たちのペースで米作りも取り組んでいるという点では仕事と通じるものがあります。
農業を続けていると面白いことにいろんなことが分かってきます。例えば苗をたくさん植えれば稲穂が多くなるわけではありません。苗の間隔を広げる方が株が張って、稲穂を多く実らせることができます。だったら私たちも株の間隔を広げてみようとか、今度は有機栽培に挑戦してみようとか新たなことを入れていろんな取り組みをしています。会社で実家に田んぼがあることを話したら、繁忙期になると会社の人が助っ人に来てくれるようになりました。
また、先日も研修にマレーシアの人が参加していて、田んぼのことを話すと非常に興味をもってくれて後日田んぼの仕事を手伝いにきてくれました。
小紫: 永原さんは、仕事、家庭、地域などの活動が近い印象を受けますね。
永原: 確かに私は仕事と家庭は活動が完全に重なっているかもしれません。というのは、研修で外部講師の先生にコミュニケーションスキルなどを教えてもらうと子どもの接し方でそれを使います。例えば、子どもにIメッセージを使ったりしています。研修で学習したことを家庭でも試しています。
小紫: あと、周りに頼れる人をつくっておくことも大事ですね。育児は目処をたてやすいですが、介護はいつまで続くか分かりません。そうなると孤独感も深めやすいので、ますます頼れる人が必要になります。
それと永原さんのように完璧主義をなくすのも学ぶべき点ですね。続いての質問ですが、30代までに取り組んでおけばよかったことについてお聞かせください。
永原: 現在、人材開発という仕事していますが、研修のガイダンスをすることがあります。  なかなか自分の想いや意図が伝わらないと感じることがあります。受講者のリポートを見ると、自分では伝えたつもりになっていても、受講者には伝わっていなことがあり反省することは多々あります。若い頃はなかなか研修を受ける機会がなかったので、その頃に論理的に考えて、人に伝えるスキルなどを身につけておけば良かったと思うことはあります。
小紫: 仕事の取り組みでチャレンジしていることはありますか?
永原:
A1 
人材育成の職場にいるといろんな出来事があります。
今回のセミナーでの対談の話もそうです。
先日も地元の中学校から職業講話をしてほしいと、私の上司に依頼がありました。でも、その時期上司は仕事の関係でそのお話を受けることができませんでした。結局、上司にお願いして私がその依頼を受けて、中学生に会社の話をしました。実は私は昔、学校の先生になりたいという夢がありました。でも人前で話すなんて緊張して、とてもではないが自分にはできないと思っていました。それが今になって人前で話をするとドキドキはしますが、実はすごく自分でも嬉しいことが分かりました。それは今の人材開発の仕事で得た経験です。
苦手なことでも意識することで克服できると思いますし、それが次の仕事を引き寄せます。
当社では定年退職者の送別会があります。送別会には社長や役員、組合の執行委員長も参加します。何とその司会を私が仰せつかることになり、先日司会をやってきたばかりです。東京にも年に4、5回研修の仕事で出張に来ています。若い頃の私にとってみれば出張なんてとんでもない、会議で発言なんかとんでもないという苦手意識がありましたが、それでも経験を積んだおかげで今では活動の範囲が広がってきています。


戻ってきたいポジションを決めないのも1つの解

小紫: それでは今度は参加者のみなさんにお聞きします。ここまで永原さんの話を聞いて、お悩みだとか現在もやもや感を抱いている、とか何か質問はありますか?
質問:

御社では女性は全社員の何割いらっしゃって、女性の方同士のネットワークがあるのかどうか教えてください。

永原:

全社の女性は1割程度です。私の職場では8人の女性がいます。
ネットワークという点では、社内で会ったことがない人同士でお昼休みに集まって共通のテーマを話し合う「昼.COM(ヒルドットコム)」といったものがあります。テーマは趣味、仕事に対する考え方など何でもよいことになっています。
その女性版として「夜.COM(ヨルドットコム)」というものができました。メールや掲示板で参加者を募ります。結構盛況で1回あたり20から30人くらい集まります。また当社ではWeb会議があり、そこで「なでしこ塾」という女性社員のための社内勉強会もあります。そのチームを利用して仕事を進めることもできます。あとレク行事の一環で社内駅伝大会があります。部署ごとでチームを組んで、先ほど見ていただいた工場を一周します。そこで私は女性だけの部署横断チームをつくりました。発起会は飲み会から始めました(笑)。
こうしてつくった女性社員のネットワークですが、実は知っている人が広がってくると仕事がやりやすくなります。

小紫: 部署をまたいで仕事をする機会があると、知っている人がいるのといないのとでは断然仕事のやりやすさが違います。
質問: 育休後、辞められる方も多いのですが、永原さんが育休をとって復帰しようとした理由は何ですか?
永原: 自分のしたいことをするという自分なりのこだわりがあります。私は会社で働いている方が自分らしくあると思いましたし、会社を辞めようと思ったことはこれまで一度もありません。自分中心でわがままなお母さんなのかもしれません。家の中では夫の妻であり、子どものお母さんですが、永原文恵として社会から求められるようにしたいです。
質問: 復帰するときに会社がそういう状況にない場合はどうですか?たとえば、希望する部署に戻れないなどです。
永原: 私の場合、こだわりがなかったことがあります。
「経理ならこれができる」「人事ならこの分野では人に負けない」というものがありませんでした。どこでも対応したいという気持ちでいました。新たな環境になったら、これで頑張ろうと思うことです。話が来たら受けてみる、すると状況が変わってきます。頑張ったら周りも変わってきます。でも、最初は少し辛抱する時期も必要です。
質問: 御社では女性部課長、女性役職者は出ていますか?
永原: 管理職は当社では基幹職と呼んでいます。基幹職は約500人いますが、女性はそのうち4人です。扱う商材が昔ながらのものですし、商習慣などで女性が管理職として活躍するにはまだまだ壁があるのかもしれません。でも壁をつくってきたのは男性です。女性が言える立場にならないとこれは変わりません。女性が力をつけて言える立場にならないとこの状況は変わりません。
小紫: クォーター制という言葉を出しました。これには賛否両論あり、私は「必要悪」である側面がある、と申し上げました。数値目標にすると問題も生じますが、一方で発言権のある女性が一定割合以上いないと現状は変わらないのは事実です。
最後にまとめになりますが、「戻ってきたいポジションを決めない」というのも一つの解なんだということは永原さんの話を聞いて私も新たな発見でした。
女性社員が交渉力をつけておくことは必要です。会社に対して自分の主張を伝えていくことに慣れていない女性は多くいます。相手に聞いて納得してもらうためにも、一方的にならず、自分の仕事の成果を客観的に表明できるようにしておくことが大事です。
会社に対して、自分は何が貢献できるのか、できれば数値など、定量的に表すことができるようにするといいですね。
また自分でなければできないこと、たとえば資格などは講座の中でお話した「仕事力」に通じるものになってきます。30代までに、これはライフプランの時期でいうと長期的な休みに入るまでに身につけておかれると、休みをとる際にも役に立ちます。新たな仕事は可能性をせばめるのではなく、永原さんのように工場案内を買って出たりして、工場のしくみを理解することもできますし、資格を勉強することにもつながります。誰がみても客観的に力がついたと認められれば、自分の意見も聞いてもらいやすくなるものです。それによって会社に対して「泣き寝入り」ではなく、はじめて「対話」ができるようになります。
仕事力と正当に主張できるコミュニケーションスキルを早めに身につけておいてください。

以上

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